美佐島駅(2009-08)＿貧乏兄さんの戯言

新潟県十日町市にある無人駅です。
路線は北越急行ほくほく線です。

赤倉トンネル内にあるトンネル駅です。
全長が10,472ｍで、私鉄最長のトンネルです。
トンネル内には美佐島駅と赤倉信号所があります。
乗り鉄して信号所に停まる列車に乗りましたが、
車内が明るくあまり外の様子がわかりませんでした。

地上の駅舎は立派で、畳を敷いた待合室があります。
地下１０ｍ程の所にホームがあるので、階段はそんなに長くありません。
地下には２つの扉があり、ホームに面している扉は普段は施錠されています。
この扉の鍵は列車の運転士がリモコン操作するらしいです。
発車後もホームにいると注意されるそうです。
扉と扉の間に待合室がありますが、地下なので湿度が高いです。
地下に居るとトンネル内に列車が入ってきたのがわかります。通過時はすごい音がします。
ヒューやキーンといった風が抜ける音です。

過去にこの扉を開けたまま列車が通過する実験をしたところ、
地上の待合室のガラスが風圧で粉砕したそうです。
数あるトンネル駅の中でもここがある意味一番危険な駅だと思います。

行き方は、国道１１７号線の十日町駅へ行く交差点を駅と
反対側の道（県道７４号線）へ行くとあります。
駅周辺には全く何もありません。
列車の本数は少なく家もほとんどありませんので、
乗り鉄で行く時には注意がいります。

ほくほく線には長大トンネルが多くあり、
いろいろな意味で有名なものがいくつかあります。
その一つが、鍋立山トンネルでトンネル史に残る難工事と言われています。
貫通に２０年もかかり、多額の費用が費やされました。
日本有数の地滑り地帯で地圧が異常に高く（１立方メートルに２１トンの土砂が詰まっている所があるそうです）、
天然ガスや石油が噴出する所だそうです。
３つの工区のうち中区が最もひどく、十数の工法が試されましたが全て失敗に終わりました。
TBMと言われる工法に至っては、機械が地圧に潰され最終的に掘削開始地点より３５ｍ押し出されたそうです。
（６５ｍ掘って押し出されたので結果的にはマイナス１００ｍです）
１日５０ｃｍ程度しか進まない時もありましたが、
最終的には大量の地質改良剤を注入しながら何とか掘削したそうです。
このトンネルに興味のある方は検索してみて下さい。いろいろ出てきます。